ひよこエンジニア

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エンジニアになりたての25歳です。【電気回路】・【プログラミング×株】について記録を残してきます。

移動平均・RSIを知ろう

こんばんは。

先週、9月に成約した車がようやく納車して、アクセサリー類など必要な物を買いそろえていたためブログに充てる時間が確保できませんでした(笑)

今回は、株式投資でよく使われる指標について記事にしていきたいと思います。

投資をしている人が何を基準に株を売買するかというと、企業の財務状況や政治動向などのファンダメンタルという視点と、株価チャートを基に判断するテクニカルという視点があります。今回説明する指標はテクニカルで代表的に使用されるものになります。

移動平均線

この単語は理系の方であれば見慣れたものではないでしょうか?例えば、電気回路を例にとると、解析上で評価する場合ではひずみが無くきれいなデータを取る事が可能だと思いますが、実機による評価では、ノイズ等の影響により、波形が歪み、波形の変化を確認し辛くなります。そこで、この移動平均線をもいいる事により波形を滑らかにして、評価対象を明確に切り分ける事ができるのです。

イメージはこんな感じ。

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移動平均の効果

株式投資において、移動平均線は株価のこれまでの動向を踏まえ、今後大局的にどのような動きをするか予想ができるという特徴を持っています。

移動平均線とは、各所で移動平均を行った点を結んで線にする事です。では、移動平均はどのように導出するのでしょうか。 下図をもとに説明していきます。

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株価の終値(N日前)の移動平均線算出(平均個数3)

数学になじみのある方だったらNの扱いに大ブーイングだと思いますが、簡単に説明するためこんな表記にしてます(笑) この図は、日足チャートの終わり値をもとに平均線を算出しようとしています。Aは過去1日~N日前の株価の終値です。(Nはかなり大きい数字だという認識で)N日前から区間を指定してその区間内で平均値を算出します。この図であれば3日間を区間として、始めにN、N-1、N-2日の終値の平均値を取得します。その次に、一日ずらしてまた同様に平均を取っていきます。具体的には、N-1、N-2、N-3日の平均値を取得していく感じです。

これを一日前、まで繰り返していく事で各区間での平均値が求まります。これを結んだものが移動平均線となります。 なお、今回は区間を3日と設定しましたが、テクニカル分析をする際は、短期、中期、長期の移動平均線を使う事が多いです。短期的な売買をする際には、区間は短く、長期的な売買をする際は区間は長くとるようにします。区間を決定する際は、実際のトレードを通してその銘柄にあった区間設定をする事が望ましいです。所有している銘柄に、様々な区間を割り振って移動平均線を見てみると面白い発見があるかもしれません!

RSI

RSIは、Relative Strength Indexの略で、日本語で直訳すると「相対力指数」になります。一体何の相対なんだ?と思う人がいるかもしれません。RSIは、一定期間における株価の上げ幅と下げ幅の比を見ています。

簡単に式を書くと、

$$ RSI=\frac{S _{up}}{S_{up} +S _{down}} $$

ここで、Sup}、Sdownはそれぞれ一定期間中の上げ幅、下げ幅になります。この式から、RSIは「上げ幅」に注目しており、上げ幅と下げ幅の合計のうち、どのくらい上げ幅が占めているかの割合を示しています。

この指標は二通りの算出方法がありますので、それぞれ紹介していきます。

当日を含めずに平均値を算出する場合

下表を用いて説明します。なお、この表はもう一つの算出方法も同じものを使います。

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当日を含めずに先に平均値を算出する場合
こちらでは当日の上げ幅もしくは下げ幅を考慮せずに平均を算出し、そのあと、当日の値を反映します。

まずは、直近9日間の値をもとに上がり幅、下がり幅の平均値を算出します。

$$ Save_{up}=\frac{40+263+399+16+136}{9}=94.9 $$

$$ Save_{down}=\frac{140+16+20+52}{9}=25.3 $$

そして、当日を含めた9日間でまた平均を取ります。

$$ Save_{up1}=\frac{94.9*8}{9}=84.3 $$

$$ Save_{down2}=\frac{128+25.3*8}{9}=36.7 $$

そして、RSIは以下のように算出できます。

$$ RSI=\frac{84.3}{84.3+36.7}*100=69.7 $$

当日の値を含めて算出する場合

こちらは先ほどの場合と比較してシンプルです。下表に示すように当日の値を含めて過去8日間の値動きで値上がり、値下がりの和をそれぞれとっていきます。

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当日を含めて平均値を算出する場合

$$ S_{up}=40+263+399+16=718 $$

$$ S_{down}=128+140+16+20+52=356 $$

これにより、RSIは以下になります。

$$ RSI=\frac{718}{718+356}*100=66.9 $$

このように二通りの方法でRSIを算出する事ができます。

RSIは値が100%に近づくと、買われすぎ、0%に近づくと売られすぎという指標になっており、需給のバランスがぱっと見で分かります。

最初に示したRSIの算出方法だと、前の値が平均されている分、滑らかな動きになります。もう一方の場合だと、平均化されていないため、変動が大きく反映されます。ちなみに、スマホ版の楽天証券をたまに使用するのですが、どちらを使用しているかネットに書かれていなかったため、二通りの計算で確かめた所、二番目の方法がとられていました。

また、一定期間の幅をどれくらいとるかは、お好みの長さに調整していただければ大丈夫です。ここでは簡単のため9日間としましたが、一般的には14日間の期間を取っています。

これは、この指標の考案者であるJ.Wワイルダーさんが万物は28日周期だと言っており、その半周期を取って14日が最適と提案したためです。

ワイルダーさんが何者かは知らないですけど、根拠が良く分からないので僕的にはもう少し短く見た方がいろいろな銘柄にしっくりくるのになーっていう印象です(笑)

まとめ

今回は移動平均線とRSIについて記事にしました。 この指標は使っているけど意味はあまり分かっていない人が多いと思います。近年では各証券会社が提供しているツールでテクニカル分析が容易にできるようになりましたが、各指標の意味合いを理解し、個人がそれぞれ適切だと思う期間や区間を設定する事ができればより有意義に投資できるのではないでしょうか。