ひよこエンジニア

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エンジニアになりたての25歳です。【電気回路】・【プログラミング×株】について記録を残してきます。

ダウ理論とは

こんにちは。shotaです!

2020年最後の記事となります。 2020年は修士論文に追われ、共同研究先に向けた成果発表も行い、会社に入社し、現在工場に実習中と非常に濃密な一年になりました。 また、コロナウイルスの流行により、マスクの着用や消毒が当たり前になったり世の中の常識がガラりと変わった年でしたね・・・

一体いつまでコロナウイルスの影響が続くのか想像もつきませんが、国が柔軟に対応してくれることに期待します!

さて、本年最後の記事は、ダウ理論についてです。 社会人はもちろんのこと、学生でもこの名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?

私自身、聞いたことあるな程度にしか思っていませんでしたが、ふと詳細が気になったためダウ平均について学び、記事に残そうと思いました。

チャールズ・ダウ

ダウ理論は、株式投資における、テクニカル分析の原点と言われています。原案者の名前が、チャールズ・ダウという方だったため、この方の名前を使用してダウ理論と呼ばれています。では、この人物は一体何者なのでしょうか。

チャールズ・ダウは19世紀後半に活躍していた金融ジャーナリストです。1882年、彼は、テクニカル分析の金字塔と言われたエドワード・ジョーンズとダウ・ジョーンズというアメリカの経済に関する出版社を創業しました。

当時のアメリカには現在のような経済指標が無い状態でしたが、ダウは1884年に、ある複数の銘柄の組み合わせがアメリカの経済状態をよく表す事に気が付きます。その銘柄は、9種類の鉄道株と、2種類の工業株です。

その後、研究を重ね、1897年に12銘柄の工業株指数と20銘柄の鉄道株指数という、2つの指標に分裂しました。

1928年には工業株指数のみ30銘柄に拡張され、ダウの死後、ウォール・ストリー・ジャーナル(ダウ・ジョーンズ社の日刊経済新聞)の編集者が現在に至るまで何回も更新しています。

ジャーナリストのダウですが、値動きについて独自で研究を重ねており、ウォール・ストリート・ジャーナルに独自の論説を記していました。ダウの死後、同僚がその論説をまとめ上げ、初めてダウ理論という言葉が登場しました。

ダウ理論

ダウ理論は大きく分けて6つの説に分かれます。

平均株価はすべてを織り込んでいる

これは今日のテクニカル理論基本の大前提である、「需要と供給は総じて影響を与える要因となり、人々に知られる可能性がある物はすべて相場に織り込まれている」という内容と一致します。 実際に、市場は自然災害といった想定外の出来事でさえ素早く織り込み、瞬時にその影響を価格に取り込みます。

市場には3種類のトレンドがある

まずは、ダウが定義する上昇/下降トレンドについて説明します。 上昇トレンドは「前の上昇で付けた高値より今回の上昇で付けた高値の方が上回って引けており、また、前の上昇で付けた安値よりも今回の上昇で付けた安値の方が上回っている」と定義しており、下降トレンドはその逆と定義しています。

そのような上昇/下降トレンドにおいて、ダウは海の「潮」、「波」、「さざ波」になぞらえトレンドには「大(メジャー)」、「中(インターメディエイト)」、「小(マイナー)」の3つに分けられると考えています。

メジャートレンドは潮流を表し、インターメディエイトトレンドは潮流の中に発生する波を表し、マイナートレンドは波の中に生じるさざ波を表すような具合の表現になります。海の流れをくみ取るためには、海岸における波の動きを観測し、その動きから潮の流れをくみ取るように、相場においても大きなトレンドをつかむためには中トレンドの傾向をつかむことが大切だと述べています。 通常、メジャートレンドは1年から数年、インターメディエイトトレンドは3週間から3カ月間続くもので、マイナートレンドは3週間程度までのものとしており、重要なインターメディエイトトレンドによる調整は、1つ前のインテ―メディエイトトレンドの動きの3分の1か3分の2程度になると考えられています。

メジャートレンドには3つの局面がある

メジャートレンドは、「アキュミュレーション局面」、「パティシぺーション局面」、「ディストリビューション局面」の三つに分類されます。

アキュミュレーション局面は、最も賢明な投資家が情報に基づいて買い集めをしている局面です。もしも直前のトレンドが下降トレンドであれば、市場が悪材料を織り込んでいると認識して買い集めるような状況です。

パティシぺーション局面は、トレンドフォロー(トレンド確認後に投資を実施)を支持する投資家の大半が市場に参加し始める局面で、相場が急騰し、経済統計にも改善の兆しが見え始めます。

ディストリビューション局面は、新聞記事が強気になり、経済統計も更に改善し、投機筋の売買と一般投資家の参加が増えます。このタイミングで賢明な投資家が売り抜けを始める時期です。

2つの市場平均を確認する

ダウは上昇相場の開始と継続を確認するためには、工業株と鉄道株について両方の指標が前のインターメディエイトトレンドの高値を上回る必要があると考えていました。つまり、両方の平均株価が同じ動きをしている事で初めてトレンドの維持や継続がなされると想定していました。

出来高でトレンドを確認する

ダウは、株価の動きを確認する際、出来高を重要な要素と考えています。具体的には、出来高はメジャートレンドの方向に沿って増加することです。

メジャーな上昇トレンドでは、価格上昇時に出来高が増加し、価格下落時に出来高が減少し、メジャーな下降トレンドではその逆の動きをします。しかし、あくまでも参考程度の指標となるため、出来高と価格がお互いに一致しているか確かめる事が重要となります。

トレンドは明確な反転シグナルがでるまで効力をもつと仮定する

これは、物理における運動の第一法則に関連しています。運動中の第一法則(慣性の法則)は物体が運動しているとき、外部からの力が働かない限り同じ方向に運動し続けるというもので、株価の値動きについても同じであるとされています。株価でいう外部の入力は、支持線抵抗線移動平均線などが挙げられます。

まとめ

今回はダウ理論についてまとめてみました。投資をするための基本がダウ理論には詰まっているため、初心に返る意味も込めて定期的に復習するといい理論だと思います。

本年もお世話になりました! 来年もより一層勉強してこの場にアウトプットできるように精進します!